2018年11月11日
コクサイ S&W M19 3作目 その2
今回どうしても行いたかったのが、シリンダーの自作です。
というのも、どうもノーマルのシリンダーは歪んでいるか偏芯しているようなのです。
シリンダーをスイングアウトさせて上からのぞき込んで回転させると、フレームとの隙間が大きくなったり小さくなったりするのが確認できます。
以前ヤフオクで落札した、CNCフライスで削り出したカスタムシリンダーではこのような現象はありませんでした。
ノーマルの可動フォーシングコーンによるシリンダーロック機構があれば気にしなくてもよいのですが、可動フォーシングコーンはオミットしているのでズレがあると致命的です。
何とかしてシリンダーを自作しようと、さすがにCNCフライスは厳しいので3Dプリンターでは出来るのではないかと思い挑戦してみました。
で、モデリングしてみたのがこちらで、ソフトはメタセコイアを使用しています。

出力結果がこちら。出力だけで4時間くらいかかりました。
出力した状態では、積層の跡が凸凹しているのでサーフェーサーで少し整えています。
フルムーンクリップを使用したいので、それを考慮して上部はへこませています。
こんな感じで3Dプリンターで出力できるようになったものの、ポン付で使用出来るほどのものは作成出来ませんでした。
各チャンバーの内径もデータ上は同じサイズなのですが、実際に出力してみるとわずかに違うのです。
そのためやや小さめに出力しておき、カートリッジが収まるように削る作業が必要になっています。
ただ、このシリンダーでフレームとの隙間を確認したところ一定だったので一応目的は達せているはずです。
あと、分かりにくいですがラチェットを削りました。
ノーマルではラチェットがハンドの移動するルートにはみ出しているため、トリガーを引ききった際にハンドがラチェットと接触してしまいシリンダーが回転してしまいます。
可動フォーシングコーンのロック機構があれば問題ないですが、無いとカートリッジとバレルのセンターが出なくなる原因になると考えています。
それを防ぐためにハンドが接触しないように削ったのです。
で、ラチェットを削るとハンドとの隙間が大きくなったので、少しかさ上げしました。
今回はヨークの固定にプレスボールプランジャを使用しました。
前作のような磁石で固定する方が扱いやすいのですが少々カッコ悪いので、今回は他人様に見せるかもしれないので実銃に近い方法にしています。
ハンドをかさ上げした際にシリンダーストップが外れにくくなったので、シリンダーストップとトリガーの接触箇所の調整を行いました。
修正箇所としては、
1.トリガーを引いてシリンダーストップが動くまでにタイムラグがあったので、すぐに動くように調整
2.シリンダーストップがトリガーから外れるタイミングが遅すぎるのですぐに外れるように調整
3.トリガーを引いて戻る際にシリンダーストップが抵抗になっていたのでスムーズになるように調整
といった感じです。
これらの修正で、確実なチチバンとスムーズなトリガーの戻りが実現出来ました。
つづく。
Posted by soara71 at 21:27│Comments(4)
│S&W M19 3作目
この記事へのコメント
こんばんは。
これは凄い!趣味の域を超えてますね。
シリンダーストップの調整は、これ迄で考えた事もありませんでした。
参考にさせて頂きます。
これは凄い!趣味の域を超えてますね。
シリンダーストップの調整は、これ迄で考えた事もありませんでした。
参考にさせて頂きます。
Posted by 松本市在住 at 2018年11月12日 20:51
> 松本市在住さん
シリンダーは細かい調整に何度も出力しなおしたので、時間がかかって大変でした。
シリンダーは細かい調整に何度も出力しなおしたので、時間がかかって大変でした。
Posted by soara71
at 2018年11月13日 08:29

今年一年ありがとうございました。
来年も、参考にさせて頂きますので、
宜しくお願い致します。
来年も、参考にさせて頂きますので、
宜しくお願い致します。
Posted by 松本市在住 at 2018年12月31日 16:55
> 松本市在住さん
あけましておめでとうございます。
記事はまだですが、作業は続けているので今年も生温かく見守って頂ければと思います。
あけましておめでとうございます。
記事はまだですが、作業は続けているので今年も生温かく見守って頂ければと思います。
Posted by soara71
at 2019年01月01日 23:12
